京都は大文字の送り火も終わって次のイベント「地蔵盆」までの間、ほんの一時静けさが戻ってきます。
この時期はあれ程姦しかった蝉の声も遠のき、残暑の中の静寂にともすれば夏の初めと錯覚してしまいます。でも密かに進む季節の移ろいを肌で感じるとそろそろゆく夏が惜しまれて来ます。
今日は家でのお盆の一通りのお役を終えて、お天気も回復したので久しぶりにドライブに出かけました。
行き先が決まっていないので気の向くまま足の向くまま、でもナビを見ると×印が一杯!
そうだ大雨の後で土砂崩れで交通規制されているのか。
被害に遭われた方ご免なさい!のんきなこと言って!
結局高速道路とか幹線道路を走らないと思わぬトラブルに遭うかもしれないので何となく京都縦貫道路を一路北へ、前から興味のあった舞鶴の「赤レンガ博物館」へ行ってみることにしました。
途中、渋滞に遭ったり道を間違えたり・・ナビがあっても間違うんです!・・3時間余りもかかって到着しました。
ここは旧海軍の倉庫群で建ち並ぶ明治の重厚な建物がエキゾチックな佇まいです。あたりを見回せばそこかしこに歴史を感じてしまいます。
私は煉瓦造りの壁面模様にとても興味があるのですが、美しい幾何学模様は煉瓦の積み方によって何種類かあるようです。よくある積み方はフランス積みとイギリス積みだそうでここは主にフランス積みなんだそうです。
フランス積みは壁面を見ると各段とも長い面と短い面が交互に現れ華麗で、イギリス積みは長い面ばかりが並ぶ段と短い面ばかりが並ぶ段が交互に現れ堅牢だとか。キルトのピースワークに通じる部分もあってとても興味深かったです。
こちらは整備の遅れている倉庫群の一角です。木製の電柱に年代物の街灯、ただ電球だけはLED球のようです。
白昼人影のない倉庫の傍で朽ちかけた電柱が淋しそうに立っている光景は、遠い昔本の中で見たアウシュビッツの収容所の光景が重なって複雑な気持ちになりました。
舞鶴と言えば昔は海軍の軍港。今は海上自衛隊の地方隊があり倉庫群の隣接地には艦艇がいっぱい停泊していてこの日も見学する人達で賑わっていました。
私は艦艇の方はよくわからないのでパスをしました。ただわからないままにもグレイに塗り込められた艦艇を遠くに見ると客船や貨物船あるいは漁船が並んでいる光景とは異なって何となく張りつめたものを感じてしまいました。
赤レンガ博物館を一通り見終わって次に湾岸を反時計回りに進み「親海公園」に行ってみました。
こちらは漁村活性化センターや海釣り広場そしてプラネタリウムのあるミュージアム、エル・マール(客船を改造したミュージアムで係留停泊中)があります。
早速エル・マールの中に入ってみました。甲板に出てみるととっても気持ちよく、湾内クルーズにでも出かけているような気分です。
操舵室を模した展望室で大発見!船なんだから驚くことはないのですけれど操船機器の中にコンパスを見つけました。これが本物のマリナーズコンパスなのですね。
今手掛けているキルトのマリナーズコンパスは細かくて大変だなと思っていたのですが、本物のコンパスはさらに細かく方位が刻まれていてビックリ、思わず脱帽です。
傍に船の号鐘がありました。時報や衝突防止のために鳴らすのだそうです。それはそうとこの鐘の形ですがお帽子にすればとってもお洒落ですね!?
気ままなドライブと言ってもお家にはマスコット犬レナちゃんが待ってくれているのでそろそろ帰らなければなりません。
さようなら舞鶴、楽しかったよ!、またいつか来たいな!
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マルセル (木曜日, 21 8月 2014 09:25)
いつも楽しく拝見しています。今回は写真が素晴らしいので初めてコメントさせていただきます。特にトンネルの写真!。動画のようです。吸い込まれていくようです。こちらも立派な作品ですね。小旅行が「マリナーズコンパス」に命を吹き込んでくれるかもしれませんね!完成したら、是非アップしてください。楽しみに待ってま~す!
キルトはうすFu布 (木曜日, 21 8月 2014 17:23)
マルセルさん コメント有難うございます。
マリナーズコンパスは目からうろこでした。(写真はまだうろこがついていてピンボケてるみたいですが。)本で見たり話しに聞いたりはしていたのですが本物を見るのは初めてでした。
キルトパターンは何かしらのいわれや由来があって名前がついているようですね。とても興味深いです。手掛けているマリナーズコンパスのピースワーク、俄然意欲が湧いてきました。頑張りま~す。
ぜひまたちょくちょくお越しくださいね。お待ちしてます。